東京ポダイアトリー

保険治療について

保険治療について

病院

日本医療保険診療の現状

3/14/18

こんばんわ

今日は、日本の保険治療についてお話させていただきます。

今日、高齢者の女性の患者さんで膝が痛くなり正座が出来なくなりある病院に3年以上リハビリ運動とマッサージと電気治療で週に5日通い続けている患者さんがお見えになりました。その病院の先生からはレントゲンを撮られて変形性膝関節症なので手術を薦められているそうですが、患者さんは望んでいませんでした。同じ治療を3年以上続けていますが、一向によくならないと伺いました。日本は世界に比べて一人当たりの病院に行く回数がとても多いとされています。逆に言えばそれ程医療環境が整っているとも考えられますが現在の実情はどうででしょうか?オーストラリアの医師の考え方は、日本は保険治療に頼り過ぎな傾向にある人が多いと思います。この様に治らない治療を延々にしているところがまだたくさんあります。

 

患者さんの70歳過ぎの場合、保険で1割、他の9割は国や自治体が税金と保険料で負担しています。あきれてしまうお話ですが、某患者さんは薬局で風邪薬を買うと高いのでお医者さんに行った方が薬が安く買えるので病院に行くとの事です。最近ではMRIも保険で行っているので今の国民健康保険は高くなる一方です。海外でMRIを撮る場合、10万円〜20万円(例:オセアニア)実費でかかります。日本ではMRIの台数も普及も多いので費用は大分抑えられて部位やどんなMRIにもよりますが2.4万円〜4.2万円が相場らしいです。日本ではこの負担が1割〜3割とご自身にはとても良いのかもしれませんが残りを国民保険を全く使わない人達も払っているとなるととても大変ですよね。どうしても必要な方の場合はとても助かりますシステムです。ですが医師が患者さんの怪我どうなっているかわからないで撮る不必要なMRIも存在しているので(マニュアルドクターと呼ばれている)その場合は経験と知識と技術があるドクターの場合は極力MRIに頼らないで行えるドクターもいらしゃいますが少なくなって来ているのも事実です。MRIのある病院は高額なMRIの費用を算出しなければいけない為、普通の病院よりも行いがちになります。高額ではありますが副作用などはX線に比べるとかなり低くなります。

 

海外の医療機関では日本の様に安易にレントゲンは撮りません。足をレントゲン撮影する場合は医師が骨折をしていると間違いなく医師は診断した時のみに初回で撮る場合や、または今まで治療して来たが改善しないので他の可能性のある場合のみです。ですから無駄なレントゲンの医療費は発生しませんしX線による被曝も極力少なくなります。日本の様になんでもかんでもレントゲンを撮るという発想はありません。ですから患者さんもご自分で考えて通院しても治らない場合は、他の専門の先生や違った治療方法をやられている病院に変更したがいいと思います。

 

当院では保険が使えないので一回一回勝負なので全力でやらせていただいております。お一人お一人しっかりお話を伺い時間をかけじっくり行います。保険治療が使えると言う甘えはありませんし何か結果を出さないと来院してもらえないと考えております。保険治療の病院ですと患者さんも来やすいですし、物理療法を行う場合でも次にまたすぐに来ていただければいいとか長く通ってもらえればいいと言う様な発想に病院の方も患者さんの方もなりがちです。

 

今は高齢者の方がとても多くなっております。日本には沢山の素晴らしいドクターがいらっしゃいますが中には無駄な薬を処方したり、必要のない場合のMRI(特に局所的な怪我によるもの), 無駄に撮るレントゲンをやっている方がいらっしゃる限りますます日本医療費が高騰して苦しくなるでしょう。ですから病院も患者さんもどちらもこの様に保険治療に甘えるのではなくもう少し考えるべきだと思います。この様に保険治療は良い部分もありもちろん本当に必要な保険治療や手術の様な場合など利点はたくさんあるます。病院もその患者さんを改善出来ない様であればご自分の所に引き止めとくておくのではなく潔く専門医の先生にご紹介するなり病院も患者さんもどちらももう一度立ち止まって考えてみてはいかがでしょうか。患者さんも早く治してご自分の時間を他の時間に有効に使って残りの人生を楽しみましょう!

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